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>>ごあいさつとメッセージ<<

2011年09月02日

ピアノ調律師も自分を売り出す時代


わたしの属するインターネットの業界では、これから『セルフプロデュース』がひじょうに大事になると言われて久しい。

実際に、それが上手な事業家は活躍したり、生き残っている確率が高いです。もっとも、それは虚名ではなく、実力が伴っていることが条件ですが。

先日も、あるIT系サービス業で上場している会社の社長と、飲みの席で少しお話する機会がありましたが、彼がいま自分のスキルでもっとも磨かないといけないと考えているのは、なんと「しゃべり」だそうです。

ふつうに人と接したり、話したりするだけでは、インパクトが薄い。だから、印象に残るようなしゃべりが必要で、それが仕事につながっていく。たぶん、そんなふうに考えてのことだろうと想像します。自分をいろんな機会に売り込みたいわけですね。


営業のノウハウでも、「商品を売る前に自分を売る」というのがあります。よく勉強しているピアノ調律師さんなら、ご存知かもしれません。要するに、信頼関係を結んだあとなら、商品を売ったり営業することが楽になる。ここを強調すれば、それはセルフプロデュースの考え方にもつながります。


そういえば、お菓子や野菜にも、いつの間にか開発者や生産者の顔やプロフィールが載る時代になってしまいました。『川越達也プロディースのキムチ』とかいうのを、この間もスーパーでみかけてつい買っちゃいました。この方、イタリアンシェフで、テレビや雑誌で大人気だそうです。


それから、よくうちの事務所のポストに入ってくるスポーツジムの折り込みチラシにも、スタッフ全員の顔写真とメッセージがあって、ここは『アットホームな場所だよ〜』ってメッセージが伝わってくる。こういう顔写真とメッセージ入りのチラシが、最近多いですよね。


みんな、みんな、いっしょけんめい、自分を売り込んでます。


かたや、ピアノ調律師は・・・

『ピアニストの黒子でいい』とか、自分を業界の某かの逸材と勘違いしているKY(空気が読めない)ピアノ教師にほとんど隷属していたり。。。

これって、なんかほとんど30年以上前の世界と発想ですよね。
完全に時代に乗り遅れているとしかいいようがありません。

まぁ、50代、60代以降の男性調律師がそうなるのは致し方ないとしても、30代、40代の若手でも、自分が前にでてくるような、いかにもセルフプロデュースに力入れてますみたいな人が、ほとんどいないようにおもう。とても保守的だとおもいます。

それに、女性調律師には未来の可能性がとてもあるとおもっているのですが、グイグイ前にでてくる元気のいい女性調律師って、ほとんどゼロじゃないでしょうか。チャンスなのに、とても残念な気がします。

いや、そう言い切ってしまうのは、わたしが軽率なのかもしれない。
きっとみなさん、現場ではいっしょうけんめい自分を売り込んでいるのでしょう。きっとそうに違いありません。営業上手な調律師さんって、いますもんね。現場以外には、見えないだけで。

ただ、それは、いわゆるセルフプロデュースといえるものになっているでしょうか。それから、その現場での自分の売り込みを補完する、あるいはより効果的に推し進めるウェブでの戦略が、きちんと準備されているでしょうか。


のんびりかまえて、他の調律師がやってないから自分もやらなくてだいじょうぶ、といった調子では、あまりにも悠長すぎます。

逆です。
他の調律師がやらないから、自分はやる。
こうならないと、自分を売り込むことや、セルフプロデュースには向かっていけません。
まず、発想を変えないと、今より前にはすすめないでしょう。


ピアノ調律師がおもうほど、そうかんたんに商品やサービスは売れないのです。自分がもっているピアノ技術以外のあらゆる能力を駆使して、自分を売り込む、セルフプロデュースをかけていく覚悟が必要です。

【経済・経営の最新記事】
posted by アライ at 01:59| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年07月24日

独学の建築家、安藤忠雄さんの話は説得力がある


世界でもっとも有名な日本人のひとりじゃないでしょうか。
独学の建築家、安藤忠雄さんのトークビデオを紹介します。

安藤さんの人生観や生き方の話、仕事の話は、シンプルだけど、なぜかひじょうに説得力あるんだなぁ。

話をすると、いつも言い訳がましいことをいったり、より上に向かおうという努力もせず今の自分を正当化する。都会の様々なメディアによって創作された余計な価値観がベトベトくっついたままで生きている。そんな人が、今の日本にはひじょうに多いけど、安藤さんの本質をつく話は、そういうドロドロした余計な価値観、観念を全部洗い落としてくれるようです。

聞いてるだけで、「よっしゃ、そうや。」って力が内からわいてくるから不思議です。

いつも失敗したくないって安全志向で生きていたり、自分は決断力が足りないっておもってる20代から30代のこれからを担う若いピアノ講師さんやピアノ調律師さん。このビデオ、おすすめです。

それにしても、このおっちゃん、めちゃめちゃおもろいやん。(笑)

ぼくは、このビデオを3回見ました。
ぼくが大好きな日本人のひとりです。


安藤忠雄 1 of 3
http://www.youtube.com/watch?v=76bvcO3h_yo&feature=related

安藤忠雄 2 of 3
http://www.youtube.com/watch?v=tSm8xSO7kaw&feature=related

安藤忠雄 3 of 3
http://www.youtube.com/watch?v=kblKM7p1OF0&feature=related



posted by アライ at 22:41| Comment(1) | TrackBack(0) | 活動日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年01月12日

お正月、大河ドラマ『竜馬伝』を見てのつぶやき

この記事は以下のリンクからご覧ください。
⇒ http://pianokyositu.seesaa.net/article/138091569.html
posted by アライ at 15:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 活動日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年10月09日

パソコン、ネットが苦手な人は、そもそも何からはじめればよいのか

この記事は、以下のリンクにありますので、ご参照ください。

http://pianokyositu.seesaa.net/article/129906710.html

posted by アライ at 21:08| Comment(0) | TrackBack(0) | パソコン・ネット | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年08月15日

8/6、東京にて『勉強会』&『飲み会』を行いました

先日8/6、東京にて『勉強会』&『飲み会』を行い、無事終了しました。
終始和やかな雰囲気の中、しかし、ときにお互い熱く語る場面もあり、充実した時間を過ごすことができました。

※『ポロンポロン』の日記でも、その日の様子を伝えています。
http://sns.poronporon.net/?m=pc&a=page_fh_diary&target_c_diary_id=1318&comment_count=5


今回は、『ピアノ教室.net』『ピアノ調律.net』『ポロンポロン』のそれぞれからご参加いただいたわけですが、いってみればゴチャマゼ的な会。わたしのクセである、ちょっとした実験心もあったわけですが、でも結果は・・・

参加者の方からも、よかった、意義深かった等の良い評価をいただき、反省点は残しつつも、わたしもほっとしているところです。

これを基点に、とくに『勉強会』というスタイルを、今後発展させていければとおもいました。

以下は、その『勉強会』の中ででた問題点や、わたしからの問題提起の一部です。
(調律サイト、教室サイト登録の方には、別途詳しくメールにてお伝えするつもりです。)

◆ピアノ講師さんからの課題として、このところ子供さんの入会が急に減ったという深刻な問題

◆もっと自分のホームページやブログのアクセスを増やしたい(インターネットで月30件ほど新規がある調律師さん)

◆書籍『フラット革命』 ネットメディア発信の本質を理解する
(どうしてとりあげたかというと、インターネットメディア、たとえば個人のホームページ、ブログ、メルマガなど、とにかくすべてのネット上の情報発信において、本質を語っているからです)



今回の勉強会に参加いただい方には、たくさんのエネルギーをいただき、感謝しています。
これを契機にして、さらに『勉強会』を発展させていけそうです。

posted by アライ at 17:40| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月14日

調律師らしき人からの迷惑行為を受けました

最近、調律サイトに対して、迷惑行為がありました。

それと、調律サイトに登録している調律師さんにも、いやがらせ、脅迫めいた電話があったようです。
おそらく、同業者である調律師かその関係者だとおもいます。

こういう陰湿な迷惑行為が、いまなお同業者の中で行われているのは、ひじょうに残念なことです。

サイト運営者としてよりも、1人のピアノユーザーとして、こういう人たちがピアノの世界にかかわっているとおもうとぞっとします・・・

もちろん、言うまでもなく、おそらく大部分の調律師さんはきちんとした社会性をもった方々で、こういったおかしな行為をする調律師、あるいはその関係者は、ほんのごく一部だとおもいます。むしろ、多くの良心的な調律師さんは、こういった迷惑行為を行う同業者を迷惑におもっているでしょう。そのことはユーザーさんにはしっかりお伝えしておきます。
ユーザー側、調律師側、双方にとって、ひじょうに迷惑な人です。


批判したいのなら、正々堂々と明るいところで議論しましょうよ。
わたしは、ユーザー代表として、いつでもその批判を受けてたつつもりです。

それにしても、こういう迷惑行為をする調律師や関係者は、電話とかネットだから自分の匿名性は守れるとでもおもっているのでしょうかねぇ?

さきの登録調律師さんに対して、ひどい暴言もはいたとか。

こうなると、もう脅迫で、りっぱな犯罪です。

おそらく自分のやっている行為がどんな意味と結果をもたらすのか、よくわかってないのでしょう。でも、それがわかったときには、もう手遅れかもしれません。

迷惑行為を受けた調律師さんには、その対策をお伝えしました。
これ以上つづくようなら、わたしとしても、それ相応の処置を取らざるを得なくなりそうです。

posted by アライ at 18:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 『ピアノ調律.net』経過報告 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年03月25日

東京で登録ピアノ調律師さんたちとお会いした話

先日、4日ほど東京へ出向く用がありました。

せっかくなので、サイトで登録いただいているピアノ調律師さんたちと、
できるだけ多くお会いしたいとおもいました。

そこで、個人面談という形でセッティングしたところ、10名ほどの方から連絡あり、
結局、7名の方とお会いすることができました。

1年以上メールだけのお付き合いの方もいましたが、今回初対面となりました。


場所は、新宿のとあるカフェ。
さすが、ピアノ調律師さん
みなさん、ひじょうに個性的!

かねてよりこだわりの調律師さんだとおもってた方はやっぱり職人肌で、
自分のこだわりの仕事の話をいっしょうけんめいされていました。

ある調律師さんは、とても紳士な方で、わざわざご夫婦でおいでくださいました。奥様が仕事の面で様々なフォローをしているのは以前より知っていましたが、まあ、じっさいに仲の良いことこの上なし。それがとても印象的で、うらやましいほどでした。

ある女性調律師さんは、ネットでのコストをかけない集客法に興味がある様子。そこで、コストをかけずにホームページをつくるやり方などをお伝えしました。これからぜひ、自分らしいキャリアをつくっていってくださいとエールを送りました。

ある若手ピアノ調律師さんは、「ピアノ調律師」という狭い枠に収まりたくないとのこと。
インターネットをつかってピアノにかかわる大規模なウェブサイトをつくりたいとのこと。案を練ったメモを見せてもらいながら、じゃあ、実際にちゃんとマーケットをとれるピアノ関連ウェブサイトを構想しましょう、ということで、その場でいっしょに作戦会議をしました。

また、ひじょうにユニークな調律師さんで関東で活躍されている方と、おそらく調律師さんとしては売り上げ規模からいってもっとも成功しているのではないかという方、あわせて3名のトークは、ひじょうに楽しかったです。
お二人は、自分が今取り組んで成果をだしていること、そして、これから取り組もうとしているアイデアなど、ざっくばらんに楽しくお話していました。また、3人でなにか新しいことできないかなあという話にもなり、こういう自由な雰囲気からいろいろなモノゴトがすすでいくのだと改めておもったのでした。

インターネットは、メールだけのお付き合いになることも多いのですが、こうやって顔をつきあわせてお話するのは、やはり良いものですね。
こういう人としてのおつきあいの基本を忘れないように、またお会いする機会をつくっていきたいとおもいます。


あと、みなさんにけっこう言われたのが、

「新井さん、写真とちょっとちがいますね。めがねをしてるせいかなぁ。太りました?」

はい、顔とお腹周りがかなり・・・
いま、ダイエット決行中です。















posted by アライ at 14:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 活動日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年12月04日

ピアノ好きな人たちが集まるコミュニティ・サイトをつくりました。


ピアノ好きな人たちが集まるコミュニティ・サイトをつくりました。
12月1日に、オープンしたばかりです。

名前は「ポロンポロン」
http://www.poronporon.net

ピアノが好きな人たちが集まって、情報交換や友達づくりができるサイトです。

いままで、こういったピアノ専用のものはなかったので、今回のような本格的なものは国内初になります。

もちろん、ピアノ調律.netの調律師さんにも、多数参加していただいてます。
その彼らに疑問や悩みを質問できるコミュニティも設けてあり、ここでも調律師さんが多くのピアノユーザーと出会えるようになっています。

インターネットに限らず、コミュニケーション力がとても大切になってきています。
こういうコミュニケーションサイトをとおして、その力を高めてほしいですね。
問題・疑問に対する回答が、ピアノユーザーさんとの信頼関係をより高めていきます。
ピアノ調律師さんにとって、こういったサイトでのユーザーとの信頼関係づくりは、お仕事の上でこれからますます重要になってくるでしょう。

またひとつ、ピアノ調律師さんにとって役立つものができたと自負しています。

目標は、参加人数5年後に10万人。
それを目指す運営を行っていきます。

250人からスタートですが、さてさて、
今後の成長が楽しみです。













posted by アライ at 05:34| Comment(0) | TrackBack(0) | イベント | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年10月20日

先日、あるコンサートチューナー Dさんとお会いして密談・・・



先日、あるコンサートチューナー Dさんとお会いしました。
すでに調律サイトにご登録いただいている方です。


たまたま近くにお仕事で来られるということでご連絡をいただき、機会を得ました。

このDさん、多くのピアノ調律師さんがあこがれたり、目標とする経歴や技術をおもちの方です。

わたしもよく知っている超有名な内外のピアニストの調律も数多くなさっていて、いろいろ信じられないような逸話を聞かせてもらいました。

いまそれを話したくてウズウズしてますが、「オフレコで・・・」ということだったので、残念です。(笑)


いわゆる一流どころの人というのは、妙にプライドが高かったり、気軽に話しずらいムードを漂わせたりしているものですね。

でも、この調律師さん、それとは正反対でした。
とても気さくで、ざっくばらん。話しやすい方なのです。

それだけでなく、考え方やお話に柔軟性があり、とても高い感性の力(EQ)をおもちだとおもいました。

わたしが、年甲斐もなくイチゴソースのかかったチーズケーキを先に注文したものですから、それにあわせてくださったのか、同じように甘いパイを注文されました。(笑)

こんなところにも、相手への気配りというか場の雰囲気や気持ちを合わせようという感性の力をかんじたのであります。


今のお仕事のこと、過去の仕事や職場のこと、そして、お客様のこと。それから、これからやってみたいこと、今後のピアノ調律業界の見通しなど、いろいろお話をお聞きしました。

内容は、共感できることが多く、またお話上手。
わたしも率直な意見を遠慮なく話すことができました。

こんなに自分の心を開放的にしてお話できる方は、そうそうおりません。
お話の最中は、私、ひじょうに気持ちがよく、きっとアルファ波を周りに放射していたのかもしれません。

その分、引っ張りすぎてしまいました。
これから2時間以上かけて実家のほうへ帰られるということでしたが、夕方5時過ぎにお店に入って気づいたら夜の9時をまわっておりました・・・

Dさん、引っ張りすぎまして、すみませんでした。。。


ただ、Dさんのほうも、私との話の中でいろいろイマジネーションがわいたようでした。

これから、Dさんとはいっしょに共同作業をしていくことになりますが、それ以上に、もっと何かしたいねということで、お話はさらにふくらんでいきました。

Dさん、ピアノ調律業界に対しても、今の問題点やご自分の見解を当然おもちです。

その上で、

「いまのままではいけない、何かを変えなくちゃいけない。わたしたち30代、40代の若手が、今動いてなにかしなきゃいけない時なんです。そうしないと、先細りは目に見えてますから。」

その力強い言葉が、印象的でした。

「だから、自分の技術を後輩に継承し、高い技術力をもった若いピアノ調律師を育てていく責任があるんです。」

「限られた数のコンサートチューナーが雲の上の存在でいるような、今までのピアノ調律業界ビジネスモデルは、もう限界がきている。」

こうも、おっしゃっていました。


そういった言葉を裏付けるような企画などもずっと継続してされており、やはりこの方、まちがいなくこれからの業界の一翼を担うリーダーだとかんじました。

目線はすでに、日々のピアノ調律業務ではなく、ピアノ調律を含む「ピアノ業界のあるべき姿・構想」に熱くそそがれていました。

このような志とエネルギーをもった方と、これからピアノ調律業界再編にむけて新しい世界構築の一端にふれられるのは、とてもエキサイティングです。



今日本は、戦後の経済成長を経て、いろいろな意味で曲がり角にきています。
残念なことにピアノ離れや、人口減少の問題も抱えています。

でも、それをどう解釈するかによって、その先何年後、何十年後の結果は必ず変わってきます。
将棋のように目の前でうつ一手にその違いはでませんが、でも、それが確実に後の勝敗を分ける結果になるのです。

今の状況を肯定的に解釈するのか、あるいはその逆とみるか。

そこが、分かれ道であり、その人の器量ではないでしょうか。


この日は、志と器量をもったやさしくも力強1人の人間と出会えた、とても幸運な1日でもありました。

これからいっしょに、たくさんの青写真を描いていきたいとおもいます。


新井

posted by アライ at 02:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 活動日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月26日

コモディティ化するピアノ調律技術


「コモディティ化」

こういう概念があります。

経済用語なんですが、消費者からみてどの製品を買ってもきわだって違いがないような状態をさしていいます。

たとえば、日用品のようにありふれた製品のことで、冷蔵庫、洗濯機、クーラーなどのような家電製品がそうですね。最近では、パソコンなんかもすでにコモディティ化してます。

このように、規格化され、同じような製品が市場に出つづける状態になると、利益率がどんどん落ちていく。

コモディティ化された製品を多く扱う家電業界の利益率は、高度成長時代から年々落ちていて、いまや5%そこそこあればよいともいわれています。


で、ピアノ調律と「コモディティ化」とどういう関係?というわけですが。


ピアノ調律は、もちろん製品ではありません。

でも、「調律という技術」もありふれたものとして消費者がみるようになると、それはもう「技術のコモディティ化」といっていいのではないかと。

電卓などは完全にコモディティ化してかなり安くなっていますが、もともとこれにも円熟した技術がつぎこまれています。ですから、「技術自体がコモディティ化した」といっても、なんら違和感は感じない。

そういう意味で、きょうのブログタイトルです。


調律ユーザーの多くが、どんなピアノ調律師がきても音が変わらない、似たようなもんだとおもっているとしたら・・・

もしそうなら、多くの調律師の利益率は年々落ちてくることになります。

調律師さんと話していて利益の話題になると、わりとモノをよく考えていらっしゃる方は需給関係の話をされます。当然、調律の値段の上がり下がりには需給の関係もあります。
でも、今の複雑で成熟した時代、そういった単純な古典経済原則だけで動いているわけではありません。
一口に値段が下がるといっても、他に原因がいくつもあります。

いまお話している「コモディティ化」も、その原因になりうるもののひとつです。



さて、この「コモディティ化するピアノ調律」。
このゆゆしき仮説を、ピアノ調律師のみなさんは、いったいどう受けとめるでしょうか?
「コモディティ化」という言葉をたとえしらなくても、みなさん現場にいつもいらっしゃるわけで、すでに気づいていることでしょう。

「ピアノユーザーは、オレの技術をわかってくれない・・・」

こういう愚痴がついついでてしまうのは、まったくその証拠じゃないかと。


でも、それは多くのユーザーにとって当然なんです。

だって、どんな調律師がきたって、たいした差はかんじられないから。


「とりあえず、きれいに音があえばいい。」

わたしのほうに入ってくる情報では、そうおもっているユーザーはかなり多い。

これも、その証拠。


つまり、技術には無頓着でありふれたものだとおもい、調律師の技術にかんしてだれでもそう変わらないとおもっている、そういうユーザーがきわめて多い。


・・・どうやら、「技術のコモディティ化」が、いま進行しているようなのです。


いや、ほんとうはそうじゃない。
じつは、もっと前からこの現象はあった。

ヤマハやカワイが大量生産でバンバンアップライトピアノをつくっていた時代。

ヤマハは、大量のピアノを販売した後のフォローをするため、大量の調律師を育てる必要があった。そして、ピアノだけでなく、調律技術自体も規格化をすすめてきたということなのでしょう。

この「規格化」と「コモディティ化」は、密接な関係があります。
単純にいうと、「規格化」をすると「コモディティ化」に向かいやすくなるのです。

ヤマハを中心にすすめた規格化の結果、平均的に高い技術をもった調律師をたくさん輩出してしまった。だがゆえに、「技術がコモディティ化」してしまった。


じゃあ、なぜ昔は問題にならなくて、今、「コモディティ化した技術」という問題が表面化してきたのか。

ぶっちゃけ、昔は給料が上がってたんで、ピアノ調律に一万払おうが二万払おうが、たいして懐は痛まなかった。

いまはそうじゃなくなり、ユーザーの目がきびしくなって、本音の声が大きくなった。

そのほかにも理由はありますが、だいたいこれがおもなものだと考えています。



この「コモディティ化した技術」について原因をいっていると長くなるので、それはまた別の機会にします。

そういう問題に、どうやって対処すればいいのか、それを最後にすこしだけ。


キーワードのひとつは、「付加価値」です。


調律の音で違いをつくるのは王道ですが、それだけではありません。

・ユーザーをしぼって、そこのニーズに徹底的にこたえる。
・調律プラスアルファの仕事要素を加える
・キャラクターで魅せる。
・マーケティングのできる調律師
・PR力のある調律師をめざす
・ヒューマンリレーションシップの高い構築力をもつ調律師
・社会的な運動をする社会派調律師
・筆力のある調律師
・新しいビジョンを示せる調律師
・企画力のある調律師
・地域でナンバーワン、オンリーワンになるノウハウ、総合力で勝負する調律師

などなど、いろいろあります。


さしずめ、エアコンならただのエアコンじゃなくて、「マイナスイオン」で空気をきれいにするエアコン、といったところです。


こういう方向をめざしていかないと、「コモディティ化した調律技術」の前では、利益率は下がる一方です。


まちがってほしくないのは、ユーザーが調律技術をありふれたものだとおもっているのなら、じゃあもっと調律技術の奥深さを知っていただこうという態度。

これは、世のユーザーの多くの観点と完全にズレちゃってます。

電卓をつかっている人が、電卓の構造や技術を知る必要があるかというとNoですし、おそらく知りたいともおもっていません。つかえればいいのです。

パソコンも、同様です。機械構造を知らなくても、道具としてつかえればいいのです。

あなたも、きっとそうでしょ?
パソコンの機械の基本構造を勉強してから、パソコンをつかっているわけではないとおもうし、その必要性さえかんじずに使い方だけを覚え、楽しくパソコンをつかっているはずです。

多くのピアノユーザーも、同じように考えています。
ピアノの構造なんて知らなくても、ピアノが、自分のおもうとおりに鳴れば満足なのです。(ただし、一部のマニアを相手にしたいのなら、話は別です)


こういうことをわかっていながら、ついつい自分の専門となるとやってしまいます。専門家としてのプライドがニョキニョキ顔をだすという、過ちを犯してしまうのです。


いままでお話したきた「ピアノ調律のコモディティ化」というのは、おそらくほとんどの調律師さんがもっている優れて成熟した技術も、多くのユーザーの前では残念ながらそれほどの価値をもたない時代になっている、ということです。

きびしいですが、やはりここを受け入れるところから出発しないと、モノゴトを正しく見れませんし、当然、判断が鈍ります。いわんや、そこからでる施策はです。


もし、ピアノ調律師が、コモディティ化した電卓やパソコンのように、機能どおり、予想どおり、だれがやっても同じようなことしかできなければ、その調律技術はコモディティ化している、といっていいでしょう。

ですから、さきほどの「付加価値」といった「調律技術」以外の要素を駆使して、調律というサービスパッケージ全体のレベルと満足度を上げてみせることで、「ピアノ調律のコモディティ化」を避ける必要があるんです。


「あなた以外の調律師は、考えられない」

「ピアノ調律のコモディティ化」から免れた調律師には、こんな誉れな言葉がきっとユーザーから送られることでしょう。

だとすれば、多くのピアノ調律師が「ピアノ調律のコモディティ化」から逃れることは、多くのユーザーにとってもまた、幸せをもたらすのです。



新井

posted by アライ at 09:22| Comment(0) | TrackBack(0) | 経済・経営 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする